2015/01/20

なぜ献血をするのか?


Rudhira Dāna(ルディラ・ダーナ)




仏教では、「徳」(Punna)という言葉がよく使われます。行為には、善行為と悪行為の2つがあります。簡単にいうと、業(Kamma)です。お釈迦様は「人は業によって幸福か不幸になる」と教えています。


善行為を行うことを、「徳を積む」といいます。この「徳を積む」方法は3つあります。


Dāna―布施をする
Sila―戒を守る
Bhāvanāー瞑想をする(心を育てる)

です。AN:Tikanipata)

献血をすることは、布施(Dāna)であり、自分の血のお布施することになります。

お布施には、3種類あります。

まず、自分の物を他人のために差し上げることです。

他人のために自分が持っている食べ物や着る物、お金などをお布施するのです。これは3番目のお布施で「ダーナ・パーラミター(布施波羅蜜)」といいます。


2番目は、他人のために自分の身体の部分をお布施することです。これを「ダーナ・ウパ・パーラミター」といいます。


最も高いお布施は、他人のために自分の命を差し上げることです。これを「ダーナ・パラマッタ・パーラミター」といいます。


献血は、2番目の「ダーナ・ウパ・パーラミター」を実践することになります。




仏道を歩む人は、徳を積みながら道を実践すべきです。「病気で苦しんでいる人々の苦しみがなくなりますように」と願って、自分の血をお布施することは素晴らしい行為です。
本当の幸せとは、心の喜びのことです。
自分にも他人にも役立つことをして喜ぶことができれば、それこそが最高の幸せなのです。

スダンマ長老法話


(文責:出村佳子)


生きとし生けるものが幸せでありますように。

Sabbe Sattā Bhavantu Sukhitattā


2015/01/17

metta


May all beings and creatures
with no exceptions,
be free from suffering. 
May they all be free…




2015/01/11

生まれたもの…


「アーナンダよ、
ブッダはかつてこう説かれたのではなかったか。

生まれたもの、
存在するもの、
組み立てられたもの、
作られたものは、
必ず壊れる。

生じては滅する……

これが
諸々の条件に依って
形成されたものの
本質である。

生まれたものは

必ず滅する。

この構造が

完全に止むとき、
究極の安穏が
訪れるのである」


スリダンマーナンダ長老法話より

(Maha parinibbana sutta)

出村佳子訳

2015/01/03

姿 勢


なぜ姿勢に気づく必要があるのか? 

 歩いているときは 歩いているし、 座っているときは 座っている。 横になっているときは 横になっている。 自分の姿勢くらい知っている。
 座る・立つ・歩く・横になる姿勢に 気づくことで、 何か特別な智慧が得られるのか、と思うかもしれません。



『8マインドフル・ステップス』バンテ・グナラタナ著、出村佳子訳



姿勢に注意すると、身体の動きが絶えまなく変化していることがわかるでしょう。

動かずに、じっとしているように見えても、変化しているのです。

心臓は鼓動していますし、身体からは熱が出ています。肺は拡がったり縮んだりしています。このように、身体は無常なのです。

また、身体の外側の動きに関しては、一部コントロールすることができますが、内側の微細な動きに関してはコントロールすることができない、ということに気づくでしょう。

コントロールできないため、心はいらだちます。

このことを理解することによって、「身体の動きの本質は  苦であり、無我である」と見る智慧が育つのです。


8マインドフル・ステップス

バンテ・グナラタナ著